三十三間堂の意外な見方を京都で中坊進二が教えてくれました


京都の料理で満足していた私は中坊進二に案内される
最後の場所である三十三間堂に向かいました。
この名称は通称で、正式名称は「蓮華王院」と呼ばれます。
本堂は和様や入母屋の見事な造りで、南北に120メートル続いており、
木造建築では世界一の長さを誇ります。

中坊進二は三十三間堂について、見どころは京都の他の寺院にないもの、
つまり本堂にある1001体の観音像だと言います。
本堂の中央に安置された本尊の「千手観音座像」
鎌倉時代中期の代表的彫刻として有名です。

この1001体の観音像は仰いだ角度のまま一人で自然に残らず拝めるように
計算されて配置されており、1000体の中には会いたいと願う人の顔が必ずある
という不思議な言い伝えがあると中坊進二は解説してくれました。
京都の七不思議といったところでしょうか。

確か私は三十三間堂も修学旅行で京都に来たときに回った箇所だったのですが、
そのときは仏像が並んでいるなぁ、という感想しかありませんでした。
中学生だったので、他の友人も同じような思いを持ったのではないでしょうか。
しかし今こうして改めて見ると、荘厳な印象を受けました。
中坊進二の説明を聞いてなおさらそう思いました。

今回休みを利用して京都に来たわけですが、
同じものでも子供のころに見た風景とはまったく異なるものに映りました。
それは友人である中坊進二の案内があってこそです。
同じ建築物でもそれにまつわる知識があるのとないのでは
記憶の残り方が違うということを知りました。

今度は私がここで得た知識や経験を後輩に伝えていければと思っています。